オール早慶戦観戦記

活動報告

♪おお~花の早慶戦 熱き心の若人我らレッツゴー♪

令和元年11月30日土曜日正午過ぎ、快晴の浜松球場に早慶賛歌 花の早慶戦が響き渡る。令和最初の東京六大学野球秋のリーグ戦を制した我が塾旗、続いて早稲田大学校旗が入場し、エール交換の始まりである。慶應義塾塾歌そして早稲田大学校歌の斉唱...神宮球場で見慣れた光景が、浜松で見られるとは感無量の極みである。ラグビーW杯ではないが、おそらく一生に一度の出来事だろう。両校の監督・選手紹介といったセレモニーの最後は、両校OBによる始球式である。ピッチャーは鈴木康友浜松市長、対するバッターは影山剛士湖西市長。

そして慶應の先攻でプレイボール!早稲田の先発は大野健介(ヤマハ)、塾野球部は初回から沓掛祥和(トヨタ)のタイムリー等で2点を先制する幸先の良いスタートだ。慶應の先発は佐藤宏樹、大事な初回を無得点に抑える。2回は両校ともに1点ずつを取り合う展開。3回表に早稲田は早くも3人目のピッチャー2m100kgの今西拓弥を投入すると、無得点に抑えられる。しかし、4回表小川慶太(曳馬小→西高中等部→西高)が凱旋ヒットで出塁すると敵失で1点を追加し、中盤で4-1とリードを広げる。4回裏から登板した2人目木澤尚文はこの日最速148kmを記録し無得点に抑える。しかし、ここから両校膠着状態となり、7回裏は1死満塁のピンチである。しかし、ここは左腕長谷部銀次が踏ん張り147kmのストレートで打ち取り早稲田に追加点を許さない。このあたりから冷え込みが急速に増し、チアリーダーもさすがにウインドブレーカーを着用している。8回裏は昨年の春夏甲子園に塾高が出場した時のエース生井惇己が登板、制球に苦しむも何とか無得点に抑える。ちなみに彼は何故かパンフレットに記載がなかった。そして9回表、慶應は二死走者無しでこのまま三者凡退かと思われたが、宮尾将が出塁するとさらに二盗を決める。すると山本晃大が左越え三塁打を放ちダメ押しの1点を加える。最後を託された小林綾は2者連続三振に打ち取り、次の打者でチェンジと思いきや粘られ四球を出してしまう。さらに盗塁を決められ最後に一波乱起きるかと思われたが、最後の打者を三振に仕留めゲームセット。終始優位に試合を進めたオール慶應が5-1で勝利した。2安打1打点の活躍を見せた郡司裕也をはじめドラフト指名選手3人を擁して神宮野球大会に優勝したばかりの塾野球部が早稲田を圧倒したのは当然と思われるかもしれない。しかし、秋の慶早戦は初戦を制し9連勝でリーグ優勝を決めたものの、その後連敗して91年ぶりの10戦全勝優勝を逃したばかりか勝ち点を奪われるという後味の悪いものであった。リーグ戦が好調あるいは不振でも慶早戦は別物とはよく言われるが、それだけにこの試合の勝利は溜飲が下がる思いである。試合後はエール交換、優勝チームインタビューが行われたが、とりわけこの試合が最後の指揮となった大久保秀昭監督が有終の美を飾り両校ナインに胴上げされたことは、塾野球部員だけでなく塾生・塾員にとって、この上ない喜びである。ところで慶早戦と言えば試合だけでなく、応援合戦もそれを構成する重要なファクターであろう。力強い応援・華やかなチアリーダー・勇壮なブラスバンドと言えば甲子園を思い浮かべがちだが、いずれも慶早戦がルーツであることは意外と知られていないのではないだろうか?7回のエール交換や応援歌・校歌の斉唱もまたしかりである。今大会では現役の応援指導部員だけでなく、広瀬副会長をはじめとする応援指導部OBによる活躍や浜松聖星高校および浜松商業高校吹奏楽部による友情出演もあった。また、応援指導部の音頭の下に総立ちで慶應を応援してくれた緑の野球帽を被った浜松南リトルの子たちが印象的であったことを特筆したい。彼らオール早慶戦を観戦した小中学生や高校生たちの中から近い将来、神宮球場で輝く金の卵が現れるかもしれない。そんな想像をしてみるのもまた一興である。当日、浜松球場には約一万人が詰め掛け、伝統のライバル対決を堪能してくれたものと思う。そして高校や大学で野球がしたい、応援団に入りたい、吹奏楽をやりたいという少年少女が増えたのではないだろうか?慶應に入って良かったと思うのは、在学中よりはむしろ卒業後である、とよく言われる。オール早慶野球戦浜松大会は、それを再確認させてくれた大会だったと思う。最後に今大会副実行委員長を務めれた斉藤行雄会長をはじめとする浜松三田会の皆様、そして遠州稲門会の皆様、お疲れ様でした。

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